ニコニコ動画に「初音ミク」で曲を投稿していた徳島の専門学校生が、10年で日本武道館を満員にし、紅白に3度立ち、朝ドラ・劇場版アニメ・チェンソーマンの主題歌を独占する国民的存在になった。PCL(ピアプロ・キャラクター・ライセンス)が育てた最大のアーティスト。
| 生年月日 | 1991年3月10日(35歳) |
|---|---|
| 出身 | 徳島県徳島市 |
| 身長 | 188cm |
| 主な名義 | ハチ(ボカロP時代、2009-2013)/米津玄師(本人名義、2012-) |
| 所属 | REISSUE RECORDS(自主レーベル、ソニー・ミュージックレーベルズ内) |
| 公表特性 | マルファン症候群(先天性疾患)、自閉スペクトラム症傾向(本人がインタビューで言及) |
中学時代から音楽と絵を独学。徳島商業高等学校卒業後、2009年4月に大阪芸術大学付属大阪美術専門学校(イラストコース)に進学したが、入学直後から「ボーカロイドで曲を作るのが楽しすぎて」専門学校の課題そっちのけで音楽制作にのめり込み、2010年3月、わずか1年で中退。
2009年5月20日、ニコニコ動画に ハチ名義 で初投稿「お姫様は電子音で眠る」をアップ(初音ミク使用)。これが18歳の時の作品。専門学校中退後、徳島の実家に戻り、コンビニのアルバイトをしながら投稿活動を続けた。
| 年 | 楽曲 | 記録 |
|---|---|---|
| 2010年 | マトリョシカ | ニコニコ動画2,000万再生超 |
| 2010年 | パンダヒーロー | 1,500万再生超 |
| 2012年 | 本人名義1stアルバム『diorama』 | 「ハチ=米津玄師」が業界に公認されたタイミング |
| 2017年 | 砂の惑星 feat. 初音ミク | 「ボカロ最速ミリオン」記録 |
このキャリア軌跡は後続の YOASOBI(Ayaseはボカロ出身)、Ado(ボカロ曲『うっせぇわ』でブレイク)、ヨルシカ(n-bunaはボカロ出身)など、現代J-POP最前線の多くがフォローする標準ルートとなった。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| Billboard Japan Hot 100 | 2018年・2019年 2年連続首位(2年連続首位は史上初) |
| YouTube MV再生回数 | 2026年4月時点で 10億回超(日本人アーティスト最速) |
| 配信ダウンロード | 累計 300万DL超 |
この曲のヒットは、それまで「アイドルCDに支配されていた」日本の音楽チャートを ストリーミング時代に切り替える決定的転換点 となった。「米津以前/以降」でチャート設計が語られるほどの影響を残した。
| 年 | 作品 | 楽曲 |
|---|---|---|
| 2018年 | TBS『アンナチュラル』 | Lemon(紅白初出場) |
| 2018年 | NHK東京2020応援ソング | パプリカ(Foorin へプロデュース・楽曲提供) |
| 2022年 | TVアニメ『チェンソーマン』 | KICK BACK(日本語楽曲初のRIAA Platinum) |
| 2024年 | NHK連続テレビ小説『虎に翼』 | さよーならまたいつか!(6年ぶり紅白) |
| 2025年 | 劇場版『チェンソーマン レゼ篇』 | IRIS OUT(国内ストリーミング史上最速1億回再生) |
| アルバム | 発売年 | 実績 |
|---|---|---|
| diorama | 2012年 | 自主制作・約1万枚 |
| BOOTLEG | 2017年 | 累計60万枚超、第32回日本ゴールドディスク大賞 大賞 |
| STRAY SHEEP | 2020年 | CD累計150万枚超(平成生まれアーティスト史上初)、ダブルミリオン認定 |
| LADY | 2024年 | 米津本人名義7作目 |
| 指標 | 数値(2026年4月時点) |
|---|---|
| YouTubeチャンネル登録者 | 約1,000万人 |
| Spotify月間リスナー | 約1,500万 |
| 紅白出場 | 計3回(2018年「Lemon」、2024年「さよーならまたいつか!」、2025年「IRIS OUT」) |
| ライブ動員 | 2024年全国ツアー「JUNK」累計約30万人 |
2010年8月10日、ニコニコ動画に投稿された「マトリョシカ」(ハチ feat. 初音ミク・GUMI)。当時19歳の米津が徳島の実家で1人で作詞・作曲・編曲・MV制作を行った作品。投稿後わずか1週間で再生数100万を突破し、その後 ボカロ曲史上のオールタイムベスト として2,000万再生超を記録。「ボカロP黄金期」を形成した。
2012年5月16日、米津は徳島の自宅で完全自主制作したCD「diorama」をリリース。自分で歌い、ジャケットイラストを自分で描き、自分でMVを撮った完全DIY作品。プレス1,000枚から始まったが話題となり累計1万枚超に。2013年に東京に上京してメジャーデビュー。「ボカロPが顔出しでメジャーデビューした最初の世代」の中心人物となった。
2018年8月15日、NHKの「東京2020応援ソングプロジェクト」で、5人組の小中学生ユニット Foorin に楽曲「パプリカ」を提供。作詞・作曲・編曲・プロデュースすべてを担当。「令和の童謡」として小学校の音楽教科書に掲載され、日本中で歌われる事態に。これは米津が「自分が前面に立つアーティスト」から「他人を通じて社会的影響を与えるプロデューサー」に拡張した転換点。
2022年11月、TVアニメ『チェンソーマン』のOPテーマ「KICK BACK」がリリース。サンプリング元はモーニング娘。「そうだ!We're ALIVE」(つんく♂作詞作曲)。米津本人がつんく♂から正式な楽曲使用許諾を得た。この曲は 2023年、日本語楽曲として史上初の米国RIAA Platinum認定(米国内100万ユニット相当)を獲得し、Billboard Global Excl. USでも7位を記録。米津玄師を国際的なアーティストに変えた決定打となった。
2017年7月21日、米津は 5年ぶりにハチ名義で ボカロ曲「砂の惑星 feat. 初音ミク」を投稿(初音ミク10周年記念ライブ「マジカルミライ2017」の主題歌)。歌詞に込められたボカロシーンへの批評的なメッセージが賛否両論を呼んだが、ボカロ曲史上最速のミリオン再生達成という記録を作り、「ハチが帰ってきた」という再ブームのきっかけになった。米津本人は後年「あの曲はボカロシーンに対する自分なりのラブレターだった」と語っている。
| 関係 | 人物 | 関係性 |
|---|---|---|
| 同志(逝去) | wowaka(1987-2019) | 同時期ボカロP出身、ヒトリエ Vo/G。米津が公言する最大の影響源 |
| 同世代ボカロP | DECO*27 | 「モザイクロール」「ヴァンパイア」など |
| 後継世代(最大) | YOASOBI(コンポーザーAyase) | 元ボカロ「幽霊東京」。米津のキャリアモデルを踏襲 |
| 後継世代 | Ado | 2020年「うっせぇわ」(syudou作曲)でブレイク |
| 後継世代 | ヨルシカ(n-buna) | 元ボカロP。米津と並ぶ「ボカロP出身ロック系」の代表格 |
| オファー側 | 庵野秀明(シン・エヴァ)、藤本タツキ(チェンソーマン) | 名匠級クリエイターが直接楽曲依頼 |
出典: 米津玄師 - Wikipedia / 米津玄師 official site REISSUE RECORDS / Real Sound「米津玄師、ボカロ曲初投稿から10年」 / STRAY SHEEP - Wikipedia