| 生年月日 | 1973年2月9日(長野県南佐久郡小海町) |
|---|---|
| 本名 | 新津誠(にいつ まこと) |
| 学歴 | 中央大学文学部国文科 卒業(1996年) |
| 所属 | コミックス・ウェーブ・フィルム(CWF)所属監督 |
| CWF資本 | 2024年10月、東宝がCWF株式6.09%を取得 |
| 受賞歴 | 紫綬褒章(2025)、すずめの戸締まりでベルリン国際映画祭コンペ出品(長編アニメ21年ぶり) |
| 作品 | 公開年 | 国内興収 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ほしのこえ | 2002 | 個人制作 | デビュー作。文化庁メディア芸術祭特別賞 |
| 秒速5センチメートル | 2007 | 約1億円 | 名作カルト |
| 言の葉の庭 | 2013 | 約1.5億円 | 「新海ロマンス」ジャンルの確立 |
| 君の名は。 | 2016 | 250.3億円 | 日本歴代3位。オリジナル映画として歴代1位 |
| 天気の子 | 2019 | 142.0億円 | アカデミー賞日本代表選出 |
| すずめの戸締まり | 2022 | 149.4億円 | 世界興収約500億円。海外が国内を超えた初作品 |
日本ファルコムで5年間会社員をしながら自宅マンションで25分の自主アニメを一人制作。声優の女性役は当時の婚約者(後の妻)三坂知絵子が担当。DVDメーカーへの持ち込みはすべて門前払いだったが、コミックス・ウェーブ社員が予告編を発見。伊藤忠商事から出向中の川口典孝が新海のマネジメントを引き受ける決断をした。「個人作家×商社の管理職」という前例ない座組みの始まり。
川口は大手商社・伊藤忠商事での出世コースを捨て、2007年にコミックス・ウェーブのマーチャンダイジング事業部をMBOして「コミックス・ウェーブ・フィルム(CWF)」として独立。多額の借金を背負いながら新海の映画制作を全面的に支える体制を構築した。CWFはクリエイターのマネジメント・映画制作・劇場配給・海外セールスを一体運営する稀有な制作会社となった。
2007年と2011年の作品はいずれも興収約1億円。2011年の『星を追う子ども』はジブリ風挑戦だったが「ジブリにはなれない、自分にしかできないものを探さねば」という焦りの時期に。2013年の「言の葉の庭」で「東京の片隅で出会う2人」という王道の作風を確立し、後の大ヒットの素地ができた。
製作委員会7社(東宝・CWF・KADOKAWA・JR東日本企画・アミューズ等)で制作。JR東日本企画の出資は業界異例で、全国主要駅での大規模広告と聖地巡礼経済(飛騨高山・四ツ谷須賀神社)を生んだ。RADWIMPSの主題歌が紅白歌合戦出場。「オリジナル長編アニメ映画の興行天井を破壊」し、東宝のクリエイター中心戦略が確立した。
東日本大震災を真正面から扱った長編アニメ。国内149.4億円に加え、2023年3月の中国公開で8.03億元(約157億円)を達成し日本映画歴代1位に。韓国56億円・北米14億円・台湾11億円と全方位で記録更新。「海外興収が国内を超えた初の新海作品」として、日本アニメの構造変化を示す象徴的事例となった。ベルリン国際映画祭コンペ出品(長編アニメ21年ぶり)。
東宝がCWF株式6.09%を取得。川口典孝の発言: 「東宝が新海作品を大海に出させてくれた。配給力だけでなく、新海誠の作家性を会社の都合で曲げない態度を貫いてくれた」。東宝の6%は「経営に介入しない、しかし長期パートナーであることを示す象徴的なライン」(東宝市川南氏)。ジブリの日テレ42.3%(子会社化)より緩いハイブリッドモデルとして業界に提示された。
| 主体 | 役割 |
|---|---|
| コミックス・ウェーブ・フィルム(CWF) | 制作 + 新海誠マネジメント + 一部配給機能 + 製作委員会の出資者として版権の一部保持 |
| 東宝 | 配給・興行 + 製作委員会の主出資者 + CWF株主(6.09%) |
| 関係性の本質 | 製作委員会に参加しつつ、作家性は一切妥協しない契約を確立した「第三のモデル」 |
| 関係 | 人物 | 関係性 |
|---|---|---|
| 最重要パートナー | 川口典孝(CWF創業者・現会長) | 23年来の伴走者。伊藤忠商事を捨てて新海を支えた |
| CWF後継 | 徳永友裕(CWF社長・2024年6月就任) | 川口の後継。次世代体制の中心 |
| 配給パートナー | 市川南(東宝制作部長) | 君の名は以降の東宝側プロデューサー |
| 音楽(後期) | RADWIMPS(野田洋次郎) | 君の名は以降の主題歌・劇伴。紅白出場 |
| キャラクターデザイン | 田中将賀 | 君の名は以降のキャラデザ |
| 影響源(先達) | 宮崎駿、押井守、庵野秀明 | 「僕は宮崎駿の次の世代でしかない」と発言 |