2005-07
秋元康が劇場型アイドル新グループ オーディション開催
7,924人の応募から24人を選出。秋元康(作詞家、おニャン子クラブのプロデューサー)の長年の構想を実現。「秋葉原に専用劇場を作り、メンバーが毎日歌って踊る」という当時の業界常識からは奇抜なコンセプト。
2005-12-01
AKB48 劇場グランドオープン(秋葉原ドン・キホーテ8階)
「会いに行けるアイドル」のコンセプトで、専用劇場で毎日公演する独自モデルをスタート。従来のアイドル産業は「テレビを介してファンと出会う」のが基本だったが、AKB48は物理的に会える距離感を商品化した。
2005-12-08
チームA初公演(観客7人)
後の伝説。最初は本当に誰も来なかった。認知度ゼロから始まり、秋葉原の電気街でビラを配って集めた数人が最初の観客。
2005-12-16
初の握手会開催(機材トラブルのお詫びとして)
後にAKB商法の中核になる「握手会」の始まりは、このとき偶発的に発生した。後に戦略的な収益装置として体系化される。
2006-10-25
DefStar Recordsからメジャーデビュー「会いたかった」
オリコン12位。早期に大きなブレイクはせず、「アングラの劇場アイドル」として地道に活動。
2008-08-27
King Records / You! Be Cool! に移籍(第10シングル「大声ダイヤモンド」)
移籍と同時に売上が劇的に上昇開始。15年間の長期パートナーシップの始まり。
2008-10
SKE48 結成発表(名古屋・栄) — 最初の姉妹グループ
「48G」全国展開の起点。ローカル劇場を各地に展開するフランチャイズ型のアイドルモデルへ。
2009-06
第11シングル「涙サプライズ!」初のオリコン1位
デビューから4年でようやく1位獲得。
2009-07-08
第1回AKB48選抜総選挙 開催(赤坂BLITZ)
「ファンがCDに封入された投票権で次のシングル選抜メンバーを決める」革命的な仕組み。1位は前田敦子(4,630票)。ファンが商業的にAKB48を支える「投票装置」になった瞬間。後にこの仕組みは韓国の「Produce 101」シリーズへも継承された。
2010-08-18
第17シングル「ヘビーローテーション」発売(88.1万枚)
大島優子センター。カラオケ週間チャート43週連続1位という前人未到の記録。
2010-12-31
第61回NHK紅白歌合戦 初出場 — 国民的アイドル昇格
地下アイドル的な出発点から、文字通り国民的IPへの到達を象徴する出来事。
2011-05-25
第21シングル「Everyday、カチューシャ」初週133.4万枚(最終160.8万枚)— AKB48初のミリオンセラー
東日本大震災で落ち込んだCD売上を業界全体で支えた一枚。第3回総選挙投票券封入の効果。
2011-08-24
第22シングル「フライングゲット」初日102.5万枚(業界史上最高)
連続ミリオン。最終162.5万枚。
2011-09-11
JKT48 結成発表(インドネシア・ジャカルタ) — 海外初の姉妹グループ
「48G」の海外フランチャイズ展開のスタート。
2012-03-25
前田敦子が卒業を発表(さいたまスーパーアリーナ)
初代センター・象徴的存在の卒業。「卒業という人為的希少性」がファンの消費行動を加速させる設計の実例。
2013-05
第31シングル「さよならクロール」— AKB48史上最高売上シングル(累計195.3万枚)
第5回総選挙で大島優子が1位返り咲き。グループのストーリーがファンの購買動機になることを最も明確に示した作品。
2013-08-21
第32シングル「恋するフォーチュンクッキー」発売(累計167万枚以上)
日本中で「フォーチュンクッキー踊ってみた動画」が量産され、企業・自治体のPR動画にも採用された社会現象。
2014-05-25
AKB48握手会「岩手県民会館事件」— メンバー2人・スタッフが刃物で負傷
「物理的なファン交流」という商品が内包するリスクが初めて深刻化。セキュリティ大幅見直しで利益率が低下し始める。
2015
HKT48、NGT48、STU48等の姉妹グループが合算で全盛
関連IPの地理的多角化が完成。一方でコアな売上を支えるヘビーファン層の疲弊も見え始める。
2018-06-16
第10回(53rdシングル)世界選抜総選挙 開催(ナゴヤドーム)— 結果的にこれが最後の総選挙
初の「世界」を冠した総選挙。1位はSKE48松井珠理奈。しかし投票総数の頭打ち・CD廃棄問題の社会問題化・K-POPの台頭が重なり、翌年以降の開催が見送られた。
2018
オリコン年間シングル1位を9年連続で達成(2010-2018)
商業ピーク。しかし同時に、この年が「AKB商法」の到達点にして転換点となった。
2019-01-08
NGT48 山口真帆がSHOWROOM配信で「自宅で襲撃された」と告白
運営の対応(被害者本人に公開謝罪させる)が海外メディア(CNN・The Guardian・BBC)で報道。「AKB運営の体質」への国際的批判が爆発。
2019-03
AKB48 選抜総選挙2019 開催見送り(公式発表) — 事実上の総選挙文化終焉
2009年から毎年開催されてきた総選挙が初めて飛ぶ。
2020-01-20
AKSがAKBグループ運営から撤退 — 社名をVernalossom(バーナロッサム)に変更
AKB48の運営は新会社「株式会社DH」に移管。HKT48は「Mercury」、NGT48は「Flora」に分社。AKS自身は海外姉妹グループ運営に特化。商法の構造崩壊を経営判断として認めた瞬間。
2020
新型コロナで握手会・劇場公演が壊滅的打撃
「会いに行けるアイドル」モデルへの直撃。対面握手会が「オンライン握手会」「2ショット撮影会」に変質し、商法は事実上機能停止。
2023-03-04
AKB48がKing RecordsからUniversal Music Japan / EMI Recordsへ移籍
15年間のレーベル関係終了。第61シングル「どうしても君が好きだ」(2023年4月26日)が新レーベル下の最初の作品。初週売上は最盛期の1/5以下に。「黄金期の完全な終わり」を数字で確認する作品となった。
2023-04-01
VernalossomがAKS系の全業務を子会社Superballに譲渡 — AKSの系譜が事実上解消
AKB48の生みの親ともいえる運営系統が、20年弱で完全に再編。
2024
海外姉妹グループ(JKT48・BNK48・CGM48・KLP48等)は現地で堅調
国内AKB48の影響力低下を尻目に、東南アジアで「48ブランド」は局所的に成長を続ける。
2025-2026
AKB48自体は劇場公演中心に活動継続
2010年代の商業規模には程遠いが、「アイドル劇場ビジネスのパイオニア」としての文化的地位は維持。「ピークは過ぎたが、文化財として残るIP」へのソフトランディング期。