バンダイナムコホールディングス アニメ 有益企業

同一IPを玩具・カード・ゲーム・体験施設で横展開する世界最強のIP帝国

機動戦士ガンダム(1,535億円)・ONE PIECE(1,121億円)・ドラゴンボール(1,000億円超)という3つのIPがそれぞれ年間1,000億円超を売り上げる「IP軸戦略(IP Axis Strategy)」の体現者。ガンプラは累計8億個販売・新工場建設後も品薄が続く。ONE PIECEカードゲームとドラゴンボールスーパーカードゲームが世界50地域以上でヒットし、TCG事業が新たな成長エンジンに。2025年3月期に売上1兆2,415億円・営業利益1,802億円(前年比+98.9%)の過去最高を更新。

A. 決算

売上・利益推移(直近5期、連結)

売上高営業利益主な要因
2021年3月期7,408億円838億円コロナ巣ごもり需要
2022年3月期8,894億円996億円鬼滅の刃グッズ大ヒット
2023年3月期10,225億円1,237億円売上1兆円突破
2024年3月期10,502億円906億円一部減益(「ブループロトコル」失敗等)
2025年3月期1兆2,415億円(+18.2%)1,802億円(+98.9%)過去最高更新。トイホビー・デジタル全事業好調

セグメント別売上(2025年3月期)

セグメント売上利益前年比
トイホビー事業5,036億円1,036億円+8.5%
デジタル事業(家庭用ゲーム・ネット配信ゲーム等)4,556億円685億円利益+995%
アミューズメント事業1,500億円95億円+6.1%

2026年3月期通期予想: 売上1兆3,000億円・営業利益1,810億円(過去最高更新)。新3カ年計画(2025年4月開始): 2028年3月期に売上1兆4,500億円・営業利益2,000億円・海外売上比率50%を目標。

B. 事業構造

主要IP別売上(2024〜2025年3月期)

IP売上高主な収益源
機動戦士ガンダム1,535億円(2025年3月期)ガンプラ、ゲーム、TCG、フィギュア、Gundam Base
ONE PIECE1,121億円(2024年3月期)カードゲーム、ゲーム、フィギュア
ドラゴンボール1,000億円超フュージョンワールドTCG、ゲーム、フィギュア

ガンプラ世界戦略

1980年発売開始、累計8億個超販売。海外売上比率50%超。静岡県のバンダイホビーセンター(BHC)で内製。2025年1月新工場竣工(2023年比+35%増産)でも需要が供給を上回り続ける慢性的な品薄状態。「マスターグレード」「リアルグレード」「パーフェクトグレード」など多様な価格帯(800円〜数万円)。中国・北米・東南アジアで爆売れ。

TCG(トレーディングカードゲーム)戦略

タイトル発売展開
ONE PIECE カードゲーム2022年7月全世界で品薄・転売問題が発生するほどの人気
ドラゴンボールスーパーカードゲーム フュージョンワールド2024年2月TCG・デジタル同時リリース
ガンダムTCG2024年7月BANDAI CARD GAMESブランドで世界50地域以上

C. 組織構造

グループ主要会社

会社名役割
株式会社バンダイ玩具事業の中核(仮面ライダー・戦隊・ガンダム・たまごっち等)
株式会社BANDAI SPIRITSガンプラ・フィギュア
株式会社バンダイナムコエンターテインメント家庭用ゲーム・モバイルゲーム
株式会社バンダイナムコフィルムワークスアニメ制作(旧サンライズ+バンダイビジュアル統合)。ガンダム・ラブライブ・コードギアス等
株式会社バンダイナムコアミューズメントアミューズメント施設・ナムコ系ゲームセンター

経営陣

役職氏名経歴
代表取締役社長 グループCEO川口勝2021年4月就任。バンダイ出身、玩具事業を長年担当
代表取締役副社長 グループCFO浅古有寿
連結従業員数約9,000名グループ全体

D. 業界における位置づけ

「秀逸さ」の5つの本質

玩具売上で世界TOP3(米Mattel・Hasbroと並ぶ)。フィギュア分野では世界No.1。

E. 主要エピソード

1980年
「ガンプラ第1弾」発売——累計8億個へ
7月、「機動戦士ガンダム」放送終了後にバンダイがプラモデルを発売。ガンダム本編の打ち切りとは対照的にガンプラが爆発的人気。「ガンプラ難民」(買えない人)が社会現象に。40年以上経った今も世界最長期商品として売れ続ける。
2005年9月
バンダイ+ナムコ経営統合
玩具大手バンダイとアーケードゲーム大手ナムコが経営統合。統合直後は摩擦で業績低迷(2009年営業利益ほぼゼロ)、6年目からV字回復。「玩具×ゲーム×アミューズメント」の総合エンタメ企業へ。
2018年
「IP軸戦略(IP Axis Strategy)」明確化
中期計画で「IPアクシス戦略」を明確化。グループ各社が同一IPを共同活用する仕組みを構築。2020年代にガンダム・ONE PIECE・ドラゴンボールがそれぞれ1,000億円超の売上を生む。
2022年7月
「ONE PIECE カードゲーム」発売——世界的TCGブームの火付け役
全世界で爆発的人気・品薄・転売問題が発生。2024年2月「ドラゴンボールスーパーカードゲーム フュージョンワールド」も同様の人気。BANDAI CARD GAMESブランドで世界50以上の地域に展開し、TCG事業が新たな成長エンジンに。
2025年3月期
売上1兆2,415億円・営業利益1,802億円で過去最高更新
前年比営業利益+98.9%。ガンダム1,535億円、ONE PIECE好調、デジタル事業の利益が約10倍。3カ年中期計画(2025-2027年度)で1兆4,500億円・営業利益2,000億円・海外売上比率50%を発表。
2025年
新ガンプラ工場稼働(静岡バンダイホビーセンター)
2025年1月竣工、夏から稼働開始。2023年度比+35%増産可能。慢性的な品薄状態の解消を目指し、北米・中国・東南アジアの新興ファン層に対応。

参考: バンダイナムコHD 公式IR / gamebiz 25年3月期決算 / Diamond Online IP軸戦略 / gamebiz IP別売上高開示 / バンダイナムコ 統合レポート2024 ガンプラ増産